ワン デイ イン ニューヨーク

時々、ウィリアム・サローヤンの小説を読み返します。
今は<ワン デイ イン ニューヨーク>(新潮文庫)

高校生の頃、英語の授業の副読本がサローヤンの
<My name is Aram>でした。
当時は大きらいで、ちっとも読む気が起こりませんでした。
予習をしていない時など
当てられて訳せないと、
けっこうきつい口調で戒められました。
それに何だかわかりにくい話でもありました。
アメリカ人だけどアルメニア移民親子の物語で、
大事件も起こらなければ、
大成功もしません。
子供の私には、さりげない日常の淡々とした描写の面白さが理解できなかったのでしょうね。
あたたかくて純粋な人たちが登場し、
機知とユーモアがいっぱいで、
詩のようにきれいな宝物のような小説だったのに。

サローヤンの作品には
とても深い哲学が流れていて、
でもそれを読者が堅苦しく感じないように
わかりやすくコミカルな表現にしてあります。

その翌年、1年の担任でもあった英語の先生は転校されてしまいました。
私は服装を注意されたりもしたし、
何となく近寄りがたいその先生とちゃんと話をしたことがありませんでした。
でも、もし、今度どこかで出会うことがあれば、
先生に御礼を言いたいと思います。
良い作家と出会わせてくれてありがとうございました。

サローヤンの作品は本当に好きです。
日本にはそんなにたくさん翻訳本が出ていないかもしれませんが、
見かけたら読んでみてください。

This entry was posted on 金曜日, 8月 6th, 2010 at 9:00 PM and is filed under 未分類. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. Both comments and pings are currently closed.

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